英検準1級の難易度は『大学中級レベル』と言われてます。実際、英検公式サイトに準一級は大学中級レベルと書いてあります。ここで皆さんにお伺いします。
「結局のところ、大学中級レベルってどのくらい話せるようになるの?」と思ったことありませんか?
わたしは、英検準1級を大人になってからS-CBTで受験して一発で合格した経験があります。
合格するまで『大学中級レベル』って微妙な表現で分かりにくいな、と思っていました。というのも、5級は中1、4級は中2のような具体的なレベルではないからです。
準1級に合格できた今は、大学中級レベルが具体的にどのくらいの英会話力なのかを理解しています。
そこで、今回は以下の内容の解説をしていきます。
- 『大学中級レベル』とは、実は大人同士の会話を英語で難なくできるレベルだということ
- 二次試験で出題される社会問題は普段よく日本語で話している内容だということ
- 準1級合格者は、日常生活で英会話力があがったと実感していること
この記事を読めば『大学中級レベルというのが、30代以降の大人にとっては1番実用的なレベルなんだ』と理解できるようになります。
さらに、英検準1級の二次試験対策は、実践的な英会話力をつける近道になっていて、受験するメリットが大きいこともわかります。
メリットがわかると、勉強のモチベーションになりますね!
これまでに調べた英検準1級に関する情報と、わたし自身の経験をこのページにまとめました。『大学中級レベル』という表現に疑問を持っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
『準1級の大学中級』を、公式サイトと過去問から調査
大学中級レベルとは、大人同士の日常会話を英語で難なくできるレベルと言えます。
どういうことかをこれから解説していきます。
英検公式サイトの『大学中級レベル』
英検の公式サイトには、英検準1級のレベルは『英大学中級程度』と書かれています。公式サイト内の準1級の過去問ページに書いてあるのは、以下の通りです。
準1級は、最終目標である1級の手前まで着実に力をつけているレベルで、およそ大学中級程度とされています。
引用元:英検 準1級の過去問・試験内容
公式サイトでは、2級が高校卒業程度のレベルと表現されているので、その上の準1級を大学中級レベルと表現したのではないかと思います。
高校よりも上のレベル、という意味では、大学と表現するのは納得です。
…とは言え、『大学中級』という表現は、ちょっとあいまいだなと思っています。
ただ、大学と言っても英語系の学部かどうかで大きく差があるのではないでしょうか。公式では『大学中級レベル』についてあまり細かく説明されていないので分かりません。
次は過去問などから、どのくらいのレベルなのかを考えていきます。
過去問から分かるのは、即興で話せるスピーキング力
準1級の二次試験の過去問などを見ると、『即興で、正しい文法や単語を使って、自分の考えを英語で言えるか』という問題が出されています。
二次試験の内容をざっくり説明すると、以下のようになります。
- 社会問題として扱われがちな話題を
- きちんと理解して
- それなりに正当な理由をつけて返事や会話ができる
パッと質問されたことに対して、パッと理由を意見を言えるかどうか。これが試される問題がでます。
この『即興で答える』というのは、日常会話では当たり前に行われていることです。これができないとスムーズに話すことなんてできません。たとえば、言われたことに返事をするとき、30秒考えてから答えるようでは、相手は戸惑ってしまうでしょう。また日常会話では、理由を言うシーンも多く、英語で理由をパッと言えるかどうかも大切です。
準1級の二次試験では、日本語の日常会話と同じように、聞かれたことにスムーズに返事ができることが求められます。
『大学中級レベル』=『即興で答えられる英語力』ということ。
準1級『大学中級レベル』の二次の内容は、社会生活&社会問題
準1級『社会生活で求められる英語』
先ほど、準1級の二次試験では即興で答えることがポイントだと解説しました。今度は、準1級の二次試験の会話の内容についてみていきましょう。
公式サイトにはこのように書かれています。
社会生活で求められる英語を十分理解し、また 使用できることが求められます。
引用元:英検 準1級の過去問・試験内容
ここでは『社会生活で求められる』と書いてあるのがポイントです。社会生活を言いかえるなら『大人として生活していく』ということです。学生生活ではなく、社会生活と書かれているので、大人を想定していると分かります。
つまり、準1級レベルの英語というのは、『大人が生活していく中で使う英語』ということです。
準1級の出題レベル | 公式に書いてあること | 言いかえると |
『大学中級レベル』の英語 | 『社会生活で求められる』英語 | 『大人が日常生活で使う』英語 |
準1級=大人が普段の生活で使う英語。
出題されるテーマは幅広い社会問題
次に、過去問などから二次試験で出題されるテーマをみていきましょう。二次試験の問題に出てくる社会問題は、幅広いテーマが出てきます。
例)売上・業績・販売・子供の教育・汚染・たばこ・ライフワークバランス など
出題されるテーマが、大人の生活をイメージしているものが多いと思いませんか。出題されるテーマからも、準1級レベルというのは、大人としての意見を求められていると言えます。
このようなテーマで話しをするときは、出てくる単語も大人が使うものになります。それは、語彙レベルが高くなるということです。準1級になると難易度がぐっと上がると言われるのは、内容だけでなく、それに伴う語彙レベルが上がるからです。
テーマも語彙も、大人のレベル。
『大学中級』=大人の日常で使う英語
公式サイトには、準1級は『大学中級』レベルであり、『社会生活で求められている英語』と書いてありました。二次試験に合格するには、即興で答える英語力が必要で、テーマも大人を想定している問題ばかりとなっています。
『大人向けの英語』と聞くと難しそうだと思うかもしれません。でも、専門的なテーマは出ることはなく、あくまで日常会話の範囲内にとどまります。
ただ、二次試験の問題が日常生活と同じと言われても、ピンとこない人もいるでしょう。このあと一例を紹介しますので、イメージだけでも掴んでもらえたらと思います。
二次試験の問題を、実生活に置きかえた例
極端に専門的ではなく、極端に子どもっぽい内容でもなく、一般的に知られてる内容について話せるくらいのレベルが、英検準1級の二次試験の内容です。
例えば、知人から
「今の小学生は、スマホ使いすぎだよね。」
と、話しかけられたときに
「うん、わたしも良くないと思ってる。ずっと画面見てるから、子どもの目に悪そうだよね。しかも、宿題の答えもスマホで調べられるから、成績も下がるんじゃないかな。やっぱり良くないよね。」
のように、それなりの理由をつけて答えることありますよね。
「○○だと思わない?」に対して「そうだよね、××だし。」もしくは「いや、違うんじゃないかな。△△だから。」と答えることは、日常会話で普通に起こります。もちろん、子どもでもこのようなやり取りはあるでしょう。
準1級の場合は、会話のテーマが大人向けの内容だというだけです。
話す理由も、それが事実かどうかよりも『自分が思う一般論』で十分です。あくまで日常会話レベルなので、よっぽど極端にズレた理由(※)を言わないかぎり正確かどうかは問題ありません。
(※)泥棒するのは良い事だから、自然破壊した方がメリットがあるから、などが極端にズレた理由の例です。
準1級の『大学中級』レベルは、社会生活&大人の日常会話
結局のところ、『大学中級レベル』がどのくらいかと言うと、このようになります。
- パッと返答できるくらいの英語力がある。
- 意見の理由も英語で言える。
- 社会生活=大人の日常会話ができる。
- 大人をならではのテーマについて話せるくらいの語彙力がある。
つまり、大人用のテーマを、即興でそれなりの理由をつけた意見が言えるかどうか。
これが、準1級『大学中級レベル』と言えるでしょう。
大学中級レベルという表現が具体的になりました。
準1級の二次に合格すると、実際に日常会話を英語で話せる
【経験談】英会話力は伸びた
最初はよく分からなかった『大学中級レベル』の準1級ですが、合格した今は、感覚として『大学中級レベル』が分かります。
それは、言いたい事を、言いたいように、言えるようになったから。
例えば、ボキャブラリーが増えたことで表現力がついたり、出題されたテーマが自分が普段する日常会話の内容と似ていて、試験対策をしているうちに自分の考えを英語で言えるようになりました。
自分が話したいことと、自分の英語のレベルがやっとそろってきた感覚です。
めちゃくちゃに難しいことは言えないけれど、多少社会的な問題についても話せる感覚は、ちょうど『大学中級』程度の英語だと実感しています。
準1級に合格したのに、スムーズに話せない人もいる
とは言え、実際のところ、準1級の二次試験に合格してもあまりスムーズに英語を話せない人がいるのも事実です。
では、準1級に合格しても意味がないのか?というと、そんなことはないありません。準1級に合格したということは、社会生活で使える英語のベースはできているということです。
まだスラスラ話せなくても、合格した人はみんな準1級レベルに達しています。
つまり、合格者の中には、“今はスムーズに話せないけど、今後ペラペラになる実力はある”という人もいるということです。
そのような人にとって必要なのは、経験だけです。英語を使う機会が増えれば、下地はあるのでいずれスムーズに話せるようになっていきます。
過去問を日常会話に落とし込んで練習すればいい
公式サイトにあるように、英検準1級は、社会生活で求められる英語のレベルです。言い換えると大人の日常会話レベルです。
合格した人は、日常会話に問題なく使えるレベルのスピーキング力があるのは間違いありません。
だからこそ、英検準1級に合格すると、高度な英語力を証明する資格として、学業や就職活動において大きく評価してもらえるのです。
「準1級に合格しても話せないから意味はない」ということはありません。
例えば、下記のような
- あまりにシンプルすぎる文法で話す
- 子どもが使うような単語を使う
- あまりにも砕けた口語的な表現
ばかりだと、当然準1級のレベルに達していないと判断されて、そもそも不合格になってしまいます。
準1級の二次試験まで合格したら、ちゃんと大人同士の会話ができるようになっています。
「準1級なんて受かっても話せないよ!」なんて言わずに、二次試験の対策が、しっかり英会話のトレーニングになるように練習しましょう。
話すトレーニングは、オンライン英会話がおススメです。30代ともなると毎日忙しいので、思い立ったときに予約なしでレッスンが受けられるところが便利です。
私が試験前に使っていたネイティブキャンプが、予約なしでOKだったので、忙しい方にはおススメです。そのときの経験談は以下の記事からご覧ください。
【まとめ】英検準1級は『大学中級』レベル。しっかり話せるようになる!
英検準1級は、大人として使ってもおかしくないレベルの英語力があるという証明です。
公式には、大学中級レベルとされていますが、文法や語彙力をすでに持っていることは前提で使えるかどうかを試されることになります。
実際に、日常生活で見かける身近な社会問題がテーマになっていますし、専門的すぎる内容が問われることはありません。高校生までとは違う、社会人(=大人・大学生)として自分の意見を伝えることができるのが準1級のレベルです。
個人的には、準1級は、語彙、文法、英会話力の全部が手に入る大人向けの資格だと思っています。
小中学生には難しい社会問題も、大人には日常よく聞くテーマでしょう。30代以降の大人のみなさんは、忙しい中で勉強時間を確保するのは大変でしょうが、メリットは大きいので頑張って合格を目指してください。
少しでも参考になれば嬉しいです。応援してます!
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