英検の受験をするときに、2種類の受験方法がありますよね。一つは普通の『英検(従来型)』、もう一つは『S-CBT』と書いてある方です。
簡単に説明すると、S-CBTは、試験会場のパソコンで解答を入力していく受験の仕方の事です。
そもそも「S-CBTって何の略?」と思ったことはないですか?
結論から言うと、CBTは 『資格試験をパソコンで受験できるようにしましたよ』 というサービスの名称です。(Sについては、今はあんまり情報が残っていませんが、英検の受験方式が色々あった時代に学生向けの受験方法として、Student用CBTというものが存在していたらしく、そのSが残ったもののようです。)
実は、英検に限らず、色んな試験でCBT受験(受検)ができるようになっています。例えば、簿記とか世界遺産検定とか、他にも数多くの資格試験が、CBTで受験できるようになっています。
そして今回、わたしが英検の準1級をS-CBTで受けたときに、マークシート方式よりS-CBTが有利だと感じました。
この記事では、
・CBTについての、もう少し詳しい解説
・英検での、わたしが感じた時間的なメリット
・4技能別にみる、S-CBTの有利な点
についてお伝えしていきます。
個人的な感想ではありますが、どんなところが有利でメリットが多い思ったのかについてお話ししていきます。
CBTについて
まずは、CBTについてです。
英検の受験方式でおなじみのS-CBTですが、CBTの部分の正式名称は「Computer Based Testing」となっています。
コンピューター・ベースド・テスティング ですね。
コンピューター試験、つまりパソコンで画面に表示される問題を見て、解答をクリック入力していくテスト方式のことです。厳密にいえばコンピューター試験にもいくつかの種類があるので、その内のひとつがCBTテストということになります。
このCBTというシステムを、【テストの運用代行】という商品(サービス)として提供している会社がいくつかあり、英検は、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)というところに運用を委託しています。
【委託する理由】英検が独自でコンピューター試験を全国運用しようとするとかなり大変なので、こういった専門業者にテストの運用を委託しています。
この株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズでは英検S-CBTの他にも、漢検、FP、簿記といった有名な試験や、ちょっと特殊な検定などのコンピューター試験も運用代行しているようです。
株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズの受験者専用サイト
CBTは、日本各地にあるテストセンターのパソコンで受験することができ、そこには管理人さんもいて、安心して試験が受けられるように環境が整えられています。
わたしは、英検と簿記をCBT方式で受けましたが、どちらも会場が整っていて快適でした。
1日で全部終わる<英検のS-CBT>は、時間的メリットがある
S-CBTはどんな受験方法か
英検S-CBTは、一日でリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの受験ができる試験方式です。
特徴は以下の通り。
- 試験は、1日で全部終わる。
- 受験はテストセンターと言われる会場に行って、パソコンを使って受ける。
- 自宅では受けられない。
従来のマークシートで解答する受験方法では、一次試験に合格後、別日に二次試験を受けることになりますが、英検S-CBT方式では1日で二次試験まですべて受験することになります。
一次試験が合格しているかどうかは関係なく、スピーキングまで終わらせます。
4技能それぞれの解答方法
英検の試験内容は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能の試験が行われますが、S-CBTでは4つともパソコンの画面上に問題が映し出されます。
解答方法は、それぞれ違います。
- 【リーディング】…画面上の選択肢から、正しいと思う解答を選んでクリックする。
- 【ライティング】…申し込み時に選ぶ。①タイピング入力、②紙に書いて提出。
- 【リスニング】…ヘッドセットで音声を聞き、画面上の選択肢から正しいと思う解答をクリックする。
- 【スピーキング】…ヘッドセットを装着して、画面に表示される面接官の動画を見ながら、自分の解答を録音する。
※ヘッドセットとは、マイク付きのヘッドホンです。
四択から解答を選ぶときは、マウスでクリックします。わたしが受験したときは、タブレットのような画面をタッチする方法ではありませんでした。
ライティングは、S-CBTの受験申し込み時にタイピング型か筆記型かを選択します。筆記型の場合、試験時に解答用紙を受け取って、手書きで記入していきます。
なぜ、英検はS-CBTの方が有利だと感じたのか
有利だと感じたポイント
4技能どの試験でも、S-CBTの方が有利じゃないかと思うポイントがありました。
それぞれの技能別に、紹介していきます。
【リーディング】
【ライティング】
【リスニング】
【スピーキング】
英検公式サイトで、S-CBTの使い方動画を見ておけば、本番で焦ることはありません。
全体的な感想をまとめると、
マークシート方式より入力が速くできるし、音声が聞きやすい
と思いました。だから、同じ時間で解答することを考えるとS-CBTの方がかなり有利ですし、リスニングもスピーキングもお手本のような音声なので、聞きやすくてこちらも有利だと思います。。
準1級を受検する前に準備したのは、英文タイピング
わたしが準1級を受験したときは、S-CBTを選択しました。
ライティングをタイピング型で申し込んだので、全ての問題をパソコンで解答したんです。
全部マウスとキーボードで解答しました。
ただ、わたしはそれまでほとんど英文タイピングをしたことがなかったので、S-CBTにむけて練習をしました。
最初は英文タイピングに慣れることに苦戦しましたが、ライティングの過去問をタイピングで入力するようにして、手書きより速く入力できるまでくり返し練習しました。
普段、日本語のタイピングに慣れている人なら、あっという間に英文タイピングも 速く入力できるようになるはずです。わたしは、数回練習したらあっという間に英文タイピングのスピードがあがりました。コピペもできるし、削除も消したい部分を選んで消すだけなので、かなり時短になったと思います
おかげで、手書きより明らかに時間的に余裕ができて、英作文をじっくり考えられたと思います。
また、わたしは字がキレイではないので、「読みやすく書かなきゃいけない」というプレッシャーがなかったことも個人的に良かったポイントです。
※以下の記事でも、S-CBTのメリットと経験談をまとめてあります。参考になさってください。
まとめ
S-CBTについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
英検準1級を受けるにあたって、S-CBTの試験方式について少しでも理解していただけたなら嬉しいです。従来のマークシート方式とは異なり、パソコンでの解答が求められるので、タイピングやパソコン操作に慣れておくと良いですね。
S-CBTのメリットとして、試験が1日で終わることや、リスニングやスピーキングの音声がクリアに聞こえることが挙げられます。リーディングやライティングもパソコン上での操作がスムーズなので、解答の見直しや修正がしやすいのが魅力です。
実際にS-CBTを受けた経験から言えるのは、従来の方式に比べてストレスが少なく、効率的に試験に臨めることです。特に英検準1級のような難易度の高い試験では、少しでも自分にとって有利な環境で受検することが重要だと感じました。
これから英検を受検する方、特に準1級を目指している方には、ぜひS-CBTを検討してみてください。効率的に試験に挑戦し、自分の力を最大限に発揮できる環境を整えることが、合格への近道です。
皆さんの受検がうまくいくことを心から願っています。頑張ってくださいね!
少しでも参考になれば嬉しいです。応援してます!
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