この記事では、過去にわたしが行った英検準1級の二次試験の過去問を使った、四コマ問題の練習方法について解説しています。
当サイトでは四コマ問題に関する様々な記事を書いていますが、今回は過去問の四コマイラストを使った具体的な練習方法を紹介し、読者の皆様に『練習すれば、自分の言葉で四コマストーリーを作れるようになること』を実感していただきたいと考えています。
四コマ問題は配点が高いので、しっかりとポイントを押さえた対策をしたいですよね。わたしは、最初は全く要領がつかめず苦戦しましたが、練習をしていくうちに2分でナレーションできるようになりました。
四コマの過去問を見ても答えられない方や、何度練習しても上達しないと感じて不安な方々に向けて、四コマの過去問を上手に活用してナレーション力をつける方法を解説していきます。
過去問を使って「自分の言葉でナレーションする」練習をしよう【四コマは準1級合格のカギ】
四コマ問題の攻略が合格のカギ
英検準1級の二次試験では、四コマ問題の攻略をしないと合格は難しいです。なので、二次試験対策をするときには、四コマ問題の攻略が重要で確実に押さえないといけないポイントなのです。
四コマのナレーション問題は、スムーズにナレーションできるかどうかが、試験の成績に大きく影響します。“スムーズに話す”というのは、【自分の言葉で自然に話す】ということです。試験で求められるのはココです。
過去問を使って、どんなシチュエーションの四コマでも対応できるように練習を積み重ねることが大切です。
目的はサンプル解答を覚えるのではない。自分の言葉でナレーションできるようになることが大事
四コマ問題の対策は、サンプル解答を丸暗記することが目的ではありません。むしろ、自分の言葉で自然にナレーションできるようにならないと、試験本番で上手くやるのは難しいと思います。
それは四コマ問題が、即興で解答をしないといけない試験だからです。
サンプル解答を参考にしつつも、自分自身の言葉でストーリーを作り上げる力をつけることで、瞬発力がつきますし、問題に対する応用力がついてきます。
もちろん試験官に対しても、自分の言葉で話している(解答している)人は、より自然に、より堂々と解答できるので、態度点への対応もラクになってきます。
過去問をしっかり分析すると、言わないといけない部分が分かる
過去問をしっかりと分析することで、どの部分を言わないといけないのかが見えてきます。
過去問のパターンを把握して、頻出するテーマや表現をイラストやサンプル解答から見つけることで、試験本番でも焦らずに対応できるようになります。
解答のポイントを押さえ、何をどう話すべきかを理解しておくことで、試験本番でも自信を持って話すことができます。
練習に使うための準1級の四コマイラストは、過去問にあるもので十分
過去問、過去問って言っていますが、過去問だけやればいいのか不安になる人もいますよね。
過去に出題された四コマ問題だけで、出題パターンを分析できる
過去に出題された四コマ問題をしっかりと分析することで、出題パターンを把握することができます。なので、過去問を買って、しっかり分析しておけば対策としては十分です。
何度も繰り返し過去問に取り組むことで、傾向やパターンを理解できるだけではなく、しっかり解答できる力が身につくので、過去問だけをやる方が効率的に対策できます。
わたしも、過去問集だけで合格できました。
私自身も、公式サイトに掲載されている3回分の過去問と、9回分の過去問集を使って合格することができました。
前述した通り、過去問集を分析したり何度も繰り返し解いたりすることで、問題のパターンや解答のコツを掴むことができましたし、過去問を徹底的にやりこむことで、試験本番でも自信を持って臨むことができました。
過去問だけでは足りない、不安、というときは別のものを使う
もし過去問だけでは不安だというときは、ムリして過去問だけにこだわらず、他の教材も活用すると良いです。
例えば、模擬問題集やオンラインの練習問題などを使うことで、さらに多くの問題に触れることができますよね。また、自分の発音やイントネーションに不安がある場合は、ネイティブスピーカーとの会話練習やスピーキングのレッスンを受けることもよいと思います。
もし何かしらの不安があるのなら、様々な教材や練習方法を取り入れることで、もっと広い対応力を身につけることができますし、不安を取り除くこともできるので、今よりも合格に近づいていくと思います。
【練習でやったこと】準1級の過去問の四コマイラストを使って練習した方法を具体的に紹介
過去問の四コマイラストを見ながら、サンプル解答を読んで、しっかり分析した
まずは、過去問の四コマイラストを見て、サンプル解答を読んで、しっかりと分析することが大切です。
最初のこの段階では、サンプル解答を覚えるのではなく、内容を理解し、どういう流れで話が展開しているのかを把握します。
わたしが分析したのは、以下の6つです。
- ここではサンプル解答を音読したり、覚えたりはしない(覚えるのはあと)
- 解答には、どのくらいの分量が必要なのかを見る
- 1コマあたり何文必要なのか
- どんな人物が主人公になって、どう表現されているかを見る
- 何を描写するのか
- どんな表現・語句が使われているか
人によっては分析ポイントが違うと思いますが、この6つは最低限チェックした方がよいと思います。
1.ここではサンプル解答を音読したり、覚えたりはしない(覚えるのはあと)
最初はサンプル解答を音読したり覚えたりせず、内容をしっかり理解することが重要です。サンプル解答に書かれているストーリーの流れや話すべきポイントを理解しておきます。
2.解答には、どのくらいの分量が必要なのかを見る
解答にはどのくらいの分量が必要なのかを確認します。適切な分量を把握することで、過不足なくナレーションできるようになります。
分量を知るためには、一度、自分で単語数を数えてみると感覚がつかめると思います。ぜひやってみてください。
わたしは、単語数を数えて、1文あたりのちょうど良い分量(長さ)の感覚をつかむようにしました。
また、【S+V(7~10単語の文) ,and S+V(7~10単語の文)】というときは2文と数えていました。わたしは、ピリオドやクエスチョンで文数を数えてはいません。
単語数や文の数を数えて、話すボリュームの感覚を掴んでいきました。
7~10単語の文が【基本の1文】で、その文と文が接続詞などでつながっていることがある、という風に考えています。
3.1コマあたり何文必要なのか
1コマあたり何文必要なのかを考えます。各コマに対して適切な文の数を知っておくことで、バランスの取れたナレーションができます。
ちなみに、『各コマ3文必要だ』と言われています。でもサンプル解答に絶対3文あるかというとそうなっていないです。2文のときもあります。
つまり必要なポイントを押さえていればOKということみたいです。
『各コマ3文必要だ』というのは、「必要なポイントを押さえるためには、だいたい3文は必要だよね」という認識があっての解説です。
なので、足りているなら1コマ2文でも合格します。では1文でもいいのかというと、1文で必要なポイント押さえてナレーションするのは難しいと思います。
4.どんな人物が主人公になって、どう表現されているかを見る
どんな人物が主人公になっているか、どう表現されているかを確認します。
具体的には、男女ふたりのペアが家族かどうか分からないときにどう表現するか、などを知っていくということです。自然な表現を知っていくことで、自然な英語を使ったナレーションができるようになります。
5.何を描写するのか
何を描写するのかを見つけます。
どんなポイントを描写されているかを知っておく方が、あとから自分が練習したときに、相手(面接官)に伝わるナレーションができます。
例えば、過去問をみて「看板に書かれている英文はナレーションするものなんだな」とか、「表情をそのまま描写することもあるけど、表情から読み取った感情を描写することもあるんだ」と知ると、他の四コマ問題でも同じところに意識が向くようになります。
6.どんな表現・語句が使われているか
どんな表現や語句が使われているかを確認します。
適切な表現はなにか、どんな語句が使われがちなのかを覚えておくことで、より自然なナレーションができます。正しく使えるボキャブラリーを増やしておく方が、応用力がつくのは当たり前です。
過去問の四コマを、日本語で描写し、ストーリーを書いた
過去問の四コマを日本語で描写し、ストーリーを書いてみます。
これにより、内容をしっかりと理解し、自分の言葉で表現する力を養います。
- イラストの左上の文から始まる描写文を、日本語で書いてみる
- 四コマの流れを意識!ストーリーがコマ毎にぶつ切りにならないように書く
- 描写するのは、「主人公の時間・場所・動作・感情の変化」と「会話」
1.イラストの左上の文から始まる描写文を、日本語で書いてみる
まずは、イラストの左上の文から始まる描写文を日本語で書いてみます。
日本語で内容をしっかりと書けるようになると、英語で描写するときにスムーズに進めることができます。
2.四コマの流れを意識!ストーリーがコマ毎にぶつ切りにならないように書く
四コマの流れを意識して、ストーリーがコマ毎にぶつ切りにならないように書きます。
書く時には、ストーリー全体の流れ(各コマ同士のつながり)を踏まえて書いていくことで、スムーズなナレーションができるようになります。
ここで意識するのは、自然な流れを作ることです。
3.描写するのは、「主人公の時間・場所・動作・感情の変化」と「会話」
描写するのは「主人公の時間・場所・動作・感情の変化」と「会話」です。
これらを日本語でしっかりと描写する癖をつけておくと、英語で瞬間的に解答する時にも、これらのポイントに意識が向くようになります。
過去問の四コマを英語で描写した<最初は自力で、のちにパソコンで翻訳>
過去問の四コマを、今度は英語で描写します。
最初は自力で行い、その後にパソコンで翻訳して確認します。
- イラストを見て、自分の力だけで言ってみて、録音する(辞書やパソコンを使わない)
- 録音した音声を書き起こす
- 録音した音声が何分かかったのかを見て、スピードを変える or 量を変える
- 日本語で書いたものを訳す(辞書やパソコンを使って翻訳する)
1.イラストを見て、自分の力だけで言ってみて、録音する(辞書やパソコンを使わない)
イラストを見て、自分の力だけで英語で描写してみて、それを録音します。
辞書やパソコンを使わずに自分の力だけでどのくらい言えるかを、まず試してみます。もしかしたら、思っているより言えるかもしれないし、全然英語が出てこないかもしれません。
あくまで、ここでは今のナレーション力がどのくらいかを試してみます。
一度日本語でストーリーを作っているので、ある程度は英語でも言えるのではないでしょうか?
言えない部分は、自分のボキャブラリーや表現力の不足しているところです。
2.録音した音声を書き起こす
録音した音声を書き起こします。
自分の表現を聞き直して、どの部分の改善が必要かを確認するためです。
聞いてると、言葉に詰まっているところや変な発音になっているところに気付くはずです。また、文字にすると、細かい文法ミスも見つけることができます。
3.録音した音声が何分かかったのかを見て、スピードを変える or 文量を変える
録音した音声が何分かかったのかを確認します。
本番は、初見の四コマイラストを2分で話すことになりますよね。なので、2分が一つの目安になります。
ここでは、すでに知っている、日本語でストーリーも書いているイラストを使っているので、2分より短い時間で話せているのが理想です。
でも、きっと2分では全然収まらなかった方や、時間が余りまくった方もいると思います。
この結果を見て、今後はスピードや話す量を調整していきます。
4.日本語で書いたものを訳す(辞書やパソコンを使って翻訳する)
さっき日本語で書いたものを、英語に訳します。
さきほど、一旦、自力で英語の解答を言ってみましたが、言えなくて他の表現に変えた部分があったと思います。そういうところを、辞書などを使って、言いたかった英語に直していきます。
辞書やパソコンを使って、正確に翻訳します。
このタイミングで、サンプルの文章を音読・暗記し、自分の解答を推敲する
このタイミングで、サンプルの文章を音読し、暗記します。
一度、自分で言いたいことを英語に直した後でサンプルを読み返すことで、きちんとした比較ができます。また、音読することで自分の発音やイントネーションを確認し、暗記することで自然に話せるようになります。
- サンプルの文章の音声を聞いて、真似する
- サンプルの文章を覚える
- 自分の翻訳したものとサンプル解答を比べて、自分の解答をブラッシュアップし完成版を作る
- 完成版を30秒ごと、合計2分弱で言えるように練習する
- これを、他の四コマイラストでも同じ手順でやる
1.サンプル文章の音声を聞いて、真似する
サンプルの文章を音声を聞いて、真似します。
英語らしい発音やリズムを身につけるために、何度も繰り返し聞いて真似します。
2.サンプルの文章を覚える
真似をしながら、サンプルの文章をしっかりと覚えます。
覚えることで、自分の言葉でスムーズにナレーションできるようになります。
“覚える”というのは、時間をかければ思い出すというレベルではなく、イラストを見たら瞬間的に言えるくらい頭に叩き込みます。すでに何度も見たり聞いたりしているので、覚えるのはそこまで大変な作業にはならないと思います。
3.自分の翻訳したものとサンプル解答を比べて、自分の解答をブラッシュアップし完成版を作る
今一度自分の翻訳した解答とサンプル解答を比べて、完成版を作ります。
これまで、①言いたいナレーションを日本語で作り、➁それを自力で英語にし、➂辞書などを使って正確な英語に直しました。ここまでは自分で作り上げた解答でしたよね。
このタイミングで、サンプル解答と自分のナレーションを見比べると、『言うべきポイントを押さえているか』だけに着目することができます。
内容だけに注目して比較できるはずです。
サンプル解答を参考にしつつ、自分の解答に言うべきポイントの追加をして完成版を作ります。
4.完成版を30秒ごと、合計2分弱で言えるように練習する
完成版を各コマ30秒に分けて、合計2分弱で言えるように練習します。できれば、1分半くらいで音読できるようにしましょう。
おそらく本番では、言葉が出てこなくて時間をくってしまうことがあるので、余裕を持って話せるくらいのスピードで引っかからずに言えるように、英語を話す練習をします。
これにより、試験本番でも時間内に収められるようになります。
5.これを、他の四コマイラストでも同じ手順でやる
この練習方法を他の四コマイラストでも同じ手順で行います。
様々なパターンに対応できるようにするためです。
実は、過去問だけでは、四コマ問題対策ができない部分もある
発音やイントネーションは、自分では修正しにくい
発音やイントネーションは、自分では修正しにくい部分です。
サンプル音声を聞いて自分の録音したものと比べながら練習することはできますが、細かな間違いがあっても自分では気付けないこともあります。また、発音や言い回しの違いに気付いても、どうやって修正したら良いのか分からないこともあります。
できることなら、ネイティブスピーカーや専門の先生にチェックしてもらった方が、早いし確実にレベルアップできます。
自分では気づかない発音の癖やイントネーションの間違いを指摘してもらって、修正することで、より自然な英語を話せるようになります。
準1級レベルの指導ができる人に見てもらうと、より合格に近づく
さらに言えば、準1級レベルの指導ができる人に見てもらいたいものです。
発音だけではなくて、内容的にも専門的なアドバイスを受けられて、自分の弱点を克服できる可能性が高くなります。少しでも不安な部分がない方が、試験本番でも自信を持てますよね。
また、準1級レベルの指導ができる人に見てもらえたら、四コマ以外の問題の質問にも答えてもらえます。実際の試験に近い環境で面接練習してもらえば、本番の緊張感にも慣れることができます。
過去問だけでも、頑張って合格できると思いますが、もし良い指導者に相談ができたら、もっと楽に合できるかもしれません。
わたしは、ネイティブキャンプでいつでも相談や練習できる環境を作っておきました。
以下は、私が英検のためにネイティブキャンプを使ったときの経験談です。参考にしてください。
まとめ
英検準1級の二次試験合格には、配点の高い四コマ問題の練習が欠かせません。
過去問を使って自分の言葉でナレーションする練習を繰り返すことで、合格へ近づけます。
過去問だけでは不十分な部分もありますが、そこは他の教材やネイティブスピーカーの助けを借りることで、より効果的な対策ができます。
しっかりと練習して、準備をして、二次試験合格を目指しましょう!
少しでも参考になれば嬉しいです。応援してます!
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